磁気ヒステリシスループ(J-H曲線・B-H曲線)測定器
磁気履歴曲線が板材や丸棒で簡単に測定出来て、新IEC 60404-7 規格に完全に準拠した、
形状に制限なく部品の保磁力測定も出来る世界で唯一の測定器です。
φ10mm x h10mm円柱の試料が必要なVSMに対し、自由形状の試料の磁気ヒステリシス測定が可能になり、指定サイズの棒材・板材であれば自動減磁(反磁界)補正計算が可能です。新着
新たに開発されたJH Extension ModuleとKOERZIMAT HCJ 1.097により、ヒステリシスループ(磁気ヒステリシス曲線)の測定が、これまでの業界標準で準備にコストや⼿間がかかり作業員のスキルが測定値に影響する円環体(ドーナツ型)の試料ではなく、自由形状の試料で測定を行う事が可能となり、特定サイズの板材や丸棒でしたら自動減磁(反磁界)補正も可能となりました。低コストで素早く正確に、⾼スループットの測定を実現し、お客様の品質管理や研究開発時の多量の試料の測定業務効率改善とコストダウンに⼤きく貢献出来ます。
またノイズの影響によりVSMでは数十A/mの精度での測定は出来ませんが、KOERZIMAT HCJであれば0.2A/mまでの測定がIEC 60404-7が規定する5A/m以下で10%以内の誤差範囲という精度で可能です。
VSMの測定精度不足を補う高精度(0.2 A/m= 0.0025 Oe)保磁力計 KOERZIMAT
VSM試料のセメント固定による内部応力の保磁力への影響も排除 新着
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JH Extension Module で 磁気履歴曲線測定が 低コストに
- これまで円環体(リングコア)の試料を⽤いた閉磁路の測定(IEC60404-8)が標準でしたがKOERZIMATにJH Extension Moduleを使⽤して自由形状の試料で開磁路でのヒステリシスの測定(IEC60404-7)が可能となり、特定サイズの板材や丸棒の試料では自動減磁(反磁界)補正後の磁気履歴曲線の測定も可能です。
- 閉磁路中のリングコアの測定では、隙間を完全に無くすために非常に精密な機械加工の上でヨークに押し付け密着させる必要があります。内部応力が発生して誤った測定につながる可能性があり、結果がオペレーターの熟練度に依存します。準備に時間もかかり一般的な工業製品には適していません。
- 検体の面倒な下準備が不要で素早く簡単に測定が出来るため、研究所や大学、委託検査会社や工業試験場でも製造ラインでの品質管理でも高スループットを発揮します。保磁力測定時間僅か3秒, 材料磁化時間も自由に調整可能です。
- 高出力が実現した広範囲の均一磁場空間により形状に制限なく組み上げ部品全体の保磁力の測定も可能にしています。
37年ぶりに改定されたIEC 60404-7 規格「開磁路中の磁気材料の飽和保磁力(160 kA/m以下)の測定方法」に関して
- VSM (振動試料型磁力計) は、検体寸法 5mm ≥の立方体までかつ測定範囲はHcJ ≥1kA/mなどの制約が、改定された規格にそぐわないとして除外されました。
- 回転楕円体より複雑な形状の検体や複数の組み上げ部品の測定方式としてはKOERZIMATが採用している方式である Method B が規定され、フラックスゲートセンサー が必須となりホールセンサーは認められなく成りました。
- KOERZIMATのように外乱磁場(例:地磁気)を補正する磁気シールドを持たない装置は規格に適合しなくなりました。
- 小さくて微弱な軟磁性(特殊合金や超硬合金、等々)検体の測定には規格の中で Method A b) としてKOERZIMAT®の採用するInternal Probe方式で行うよう規定されています。(Br<0.02μT)
基本仕様
保磁力測定範囲(オートレンジ0~100kA/m) / 保磁力測定時間(固定3秒) / 磁化時間(1〜40秒,調整可能) / HCJ測定誤差(測定値の±1%未満) / コイル内径・内包(41mm,62mm)/ 最大磁化磁界強度 450kA/mを実現 / 厚さ1.6mm & 2mm幅10mmの板材 と 8〜12mm の丸棒で 透磁率 µr 100〜4000であれば自動減磁(反磁界)補正が可能