5mm径以下の細線
極細ワイヤーの検査にも自信あり
医療技術や自動車の照明系統などで必要とされる細線の製造では、寸法が小さいため検査システムに特別な要求が課されます。極細ワイヤーでも、FOERSTERは材料欠陥を確実に検出し評価する特別なセンサーシステムを開発しました。
DEFECTOMINIセンサーシステムは、直径が0.3mmから4mmまでの細線と細管に特化して設計されています。オプションで永久磁石を搭載、フェライト系材料を含むあらゆる金属の検査が可能です。
それよりも細いワイヤーについては、特殊な評価オプションを備えた細線用センサーシステムも用意しています。最高の結果を得るため、材料径0.1mmから2mmまで対応の試験コイルを、細かく刻んだ寸法で用意しています。
エナメル線
銅製のエナメル線は、電気コイルや変圧器の製造、電気駆動技術に使用されています。ワイヤー材料に不連続性があると、エナメル層が損傷し、絶縁が損なわれることがあります。このような欠陥は短絡の原因となり、部品の故障につながる恐れがあります。これらの欠陥を検出するために、DEFECTOMAT試験エレクトロニクスを細線用センサーシステムと組み合わせて使用します。材料の損傷を早期に検出し、それに応じて対処することができます。
医療用ワイヤー
医療分野では、非常に繊細なワイヤーを必要とすることが多くあります。例えば補聴器、人工内耳、神経刺激用のインプラントなどに使用されます。このような場合、患者を不要なリスクにさらさないため、移植する材料は非常に高い仕様を満たしていなければなりません。
そのため、最終製品の機能を損なう欠陥が無いことを確認する全数検査が義務付けられています。DEFECTOMINIでこれらの繊細なワイヤーを検査すると、極小の欠陥でも発見できます。
ボンディングワイヤー
半導体製造では、チップの製造に毛細ワイヤーが使用されています。そのようないわゆるボンディングワイヤーは、集積回路の接続部とパッケージの電気的接続部をつなぎます。
ボンディングワイヤーは通常、純金または金合金でできており、直径は約12.5μmです。 連続生産を確保しつつ、チップの不良率を最低限に抑えるため、ボンディングワイヤーの原材料は、最初にDEFECTOMINIで材料欠陥の有無をチェックされます。
溶接ワイヤー
ガス溶解溶接では、溶加材として溶接棒を使用することが多くあります。この引き抜きワイヤーは内部に溝があり、溶接時にフラックスが流れるようになっています。
弊社の試験装置は、溶接棒の原材料の製造工程で、縦方向と横方向の欠陥の有無をチェックします。これは、その後の引き抜き工程で材料に重大な欠陥が発生してワイヤーが使用不能になるのを防ぐためです。供給原材料も極細ワイヤーであるため、DEFECTOMINIで検査します。
自動車タイヤのワイヤーメッシュ
車のタイヤは日常的に道路交通での高負荷に耐えています。タイヤにはタイヤコードと呼ばれる直径1.7mmのワイヤー製メッシュが組み込まれており、タイヤを安定させています。このメッシュが破損してタイヤのカーカスに損傷を与えないため、ワイヤーの原材料は伸線ラインでの検査を行います。また、タイヤのファブリックを製造する前に、ワイヤー表面に非常に細かい亀裂がないかを点検することも可能です。