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動作原理と感熱記録の解析

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動作原理

図1
図2

誘導加熱式サーモグラフィは、非破壊・非接触で導電性材料表面のクラックを検出する方法です。誘導コイルから発生する渦電流は、材料表面にクラックがあると局所的に歪みます。
その結果、歪みの位置に温度サージ、いわゆるホットスポットが発生します。このホットスポットに赤外線カメラを使うことで、欠陥が可視化されます。

典型的なシステムは、赤外線カメラ、誘導コイル(図1)、高出力パルス発生器(図はありません)で構成されます。誘導コイルは、磁界パルスが検査領域に電流を誘起し、被検査部品を数℃加熱するように配置されます。同時に、カメラで同じ領域を記録します。カメラは赤外線として放出される熱放射を捉え、表面の温度画像を作成します。


図1:システム構成 (1)赤外線カメラ (2) 誘導コイル (3)クラックのある被検査部品

図2:ピニオンの通常の赤外線画像(左)と、誘導パルスに熱インパルス応答を加えた位相画像でギアの根元のクラックが確認できるようになった(右)の比較

感熱記録の解析

図3:動作原理と画像の例

撮影された温度記録映像が画像処理アルゴリズムで解析され、赤外線強度から計算した誘導パルスに熱インパルス応答を加えた位相画像を生成します。サーモグラフィの記録(図3d)では、ホットスポットが真珠の連なりのようなクラックサインを残しています。

一方、表面の凹凸や擦り傷など、他の表面特徴は抑制されます。このようにして、従来の写真では判別が難しい、あるいは不可能なクラックを検出することができるのです(図3cと比較)。誘導加熱式サーモグラフィで撮影した画像の高コントラストで特徴的なクラック形状は、アルゴリズムによる信頼性の高い検出を可能にし、選別結果までの手順の全自動化を実現します。
代表的な被検査部品に続く

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